プラネテスは1巻から面白くて好きだったのに、ヴィンランド・サガは1〜4巻辺りまで話が見えなくて面白いと思えなかった。無惨画が多いせいかもしれない。6巻まで読み進んでも、「戦争は侵略は無惨だ、と酷い世界を描くだけの事になんの意味があるんだ」と思ってしまう。

 ただ6巻でやっと動きがあった。クヌートが王族としての自覚に目覚め、自分の立場を正しく認識した。これからやっと本格的に物語が動き出すんだろう。物語のキーワードもやっと見えてきて、台詞の意味を考えるのが楽しくなってきた。
 しかし主人公トルフィンは現在のところアシェラッドやトルケルにやられっぱなし、クヌートにかっこいいとこ(?)持ってかれっぱなしで良いとこなし。アシェラッドと共にクヌートに付いて行く事になるとは思うけど、視野の狭いまま人を殺し続ける主人公はどうしても感情移入できない。きっと最後にはヴィンランド(北アメリカ)を目指すんだろうけど、今のトルフィンにはその片鱗もなく、ただ悲しい生き方をしている。年の近いクヌート(覚醒)と関わる事で変わっていくんだろうか。早く続きが読みたいわー。

 ええと、ヴィンランド・サガはそれでいいんだけど、戦争の悲惨さを実感するのに、ほら酷いでしょ、と、無惨な死体を書く必要はない。日本人なら「夕凪の街桜の国:こうの 史代 」が…身に迫ります。ヒロシマの話です。読みやすいけど、読後感の悪さは折り紙付きorz 私の戦争の見方が変わった一冊。

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